おなかの不調 腸を整えるvol.2
すっかり寒くなりましたが、今年の紅葉はいつになく明るくまぶしく感じ
ます。今回は少し難しい話しです。
善玉菌は、なぜおなかにいいのでしょうか。ヒトの腸管には約1000種類、
40兆個もの腸内細菌が生息しています。善玉菌、悪玉菌、日和見菌という
大きく3つのグループに分けられ共存していますが、そのバランスは個人
差が大きく、自分にとってよい菌(バランス)を見つけることが大切です。
いわゆる善玉菌には、ビフィズス菌、乳酸菌、酪酸菌、糖化菌などがあり
それぞれ増殖する場所や産生物質、作用が異なります。例えばビフィズス
菌は小腸下部から大腸にかけて増殖し乳酸や酢酸を産生し、有害菌の増殖
をおさえたり、腸管運動を活発にしたりします。乳酸菌は小腸から大腸で
増殖して乳酸を産生し、有害菌の増殖を抑制・粘膜を保護する作用があり
ます。乳酸や酢酸という言葉は聞いたことがあると思いますが、この細菌
が産生する「酸=短鎖脂肪酸」が実はとっても重要です。
ポイント①善玉菌は腸の中で増殖し、食物繊維などを分解して短鎖脂肪酸
を産生します。
ポイント②代表的な短鎖脂肪酸には酪酸、プロピオン酸、酢酸があり、そ
れぞれ機能が異なります。
ポイント③短鎖脂肪酸は腸内を弱酸性に保ち、有害菌の増殖を抑制し善玉
菌が発育する手助けします。また腸管運動を助けたり、炎症の抑制や腸管
バリア機能を維持、代謝に関わるなど体にとって大事な働きをしています。
腸を整えるには、腸内細菌のバランスが大事ですが、バランスを保つため
には毎日の食事をはじめとした生活習慣が不可欠です。
次回はプレバイオティクスとプロバイオティクスのこと
ダンボールはあったかい。
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