ゆらぎの春 疲れやすさの理由<後半>
「最近とても疲れやすい」そう感じているのは、あなただけではあり
ません。前半でお話ししたように、季節の変わり目は寒暖の差によっ
て疲れやすくなりますが、通年で疲れやすいと感じる方は、日常の食
生活に原因があるかもしれません。
疲れると何となく甘いものが食べたくなりますが、糖質を取りすぎて
かえって疲れやすくなったり、疲れが取れにくくなることがあります。
その理由は3つあります。
その1 糖質過多で低血糖になりやすい
食事をすると血糖が上昇し、その血糖をエネルギー源として活用する
ために、膵臓からインスリンが分泌され、血糖は活用されるとともに
低下していきます。しかし糖質の量が多いとインスリンが過剰に分泌
され、日常的に繰り返されると、膵臓が疲弊していきインスリン分泌
が正常に機能せず、血糖が乱高下して正常範囲に保てなくなり、体に
異常(慢性的な疲労感、食後の眠気、無気力、めまい・ふらつきなど)
が出てきます。
その2 ビタミン不足になりやすい
ビタミンB1は炭水化物(糖質)をエネルギーに変換する大事な栄養素
です。糖質量が多いと、ビタミンB1がどんどん消費され低下するため
疲労感や倦怠感、いらいらすることが多くなります。
その3 糖質中毒かもしれない
糖質を摂取することで、脳内の神経系が刺激されドーパミンが放出し、
「快感を感じる」状態となります。この「快感=中毒状態」が続くと
糖質を摂取していない間に、反動で不安やイライラする不快な症状が
あるため、絶えず糖質を欲する悪循環に至ります。
難しい話しになりましたが、特に疲れやすいと感じたら、日常的にお
菓子や果物を食べ過ぎていないか見直してみましょう。少し減らすだ
けで身体が軽くなる感じがするかもしれません。
クリニックのシンボルツリー、ななかまどに小さな白い花が咲いています