漢方薬の副作用について
漢方薬は自然の生薬から作られており、副作用がないと思われ
がちですが、どんな薬にも食品にも副作用の可能性はあります。
胃もたれや食欲不振、下痢、血圧上昇や動悸、むくみ、咳や痰
など症状はさまざまです。
まず注意しているのは、胃腸虚弱があるかどうかです。胃腸が
弱い方が「麻黄」「地黄」「当帰」などの生薬が入っている漢
方薬を飲むと、胃痛や食欲不振がおこることがあります。
また高血圧や心臓病、前立腺肥大症のある方は「麻黄」に注意
が必要です。「麻黄」は交感神経に作用するため、血圧上昇・
動悸、不眠、排尿障害などの可能性があります。
忘れてはならないのは「甘草」による偽性アルドステロン症と
いう副作用です。1日に内服する漢方薬に含まれる甘草の量が
多いほど副作用が出やすいことが分かっていますが、個人差が
あります。カリウムが体外に排出される量が多くなり、四肢脱
力やだるさ、血圧が上がったり、むくみなどの症状がみられま
す。医師は副作用に注意して処方し、定期的な採血で低カリウ
ム血症などをチェックします。
当院では漢方薬をお湯に溶かして、食前に飲んでいただくこと
をお勧めしています。食前に飲むと胃のむかつきを感じる方は
食後の服用をお試しください。またオブラートや服薬ゼリーの
工夫もあります。
漢方薬は胃腸の具合や基礎疾患、その方の「証」を判断した上
で処方するため、副作用を必要以上にこわがる必要はありませ
んが、気になる症状がある場合には、ぜひ担当医や薬剤師にご
相談ください。
今日は時折雪がちらつきながらも、まるで春の嵐のような1日
でした。春はもうすぐですね!
相変わらず寝てばかりのマリア
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