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ACP(人生会議)のこと
先日居間でくつろぐ両親にACP(アドバンス・ケア・プランニング
または人生会議)を知っているか尋ねました。母「何それ(興味なし)」
父「あー、聞いたことある、ACSのことか(違います)」
介護などに関わり、関心のある方はご存じと思いますが、一般的には
私の両親と同じ反応ではないでしょうか。
前回は在宅医療の話をしましたが、自分の終着点がそろそろ気になる
方も、そうでない方も考えておいていただきたいACPの話です。
ACPとは「将来の変化にそなえ、本人と身近な人、医療・ケアチーム
が、ご本人の人生を支えるために医療やケアに関して繰り返し話し合
うこと」です。例えば肺炎や何か病気になった時、病院や施設で今後
の過ごし方を医療者のアドバイスをもとに本人や家族、ケアマネージ
ャーやソーシャルワーカーと話し合いをすることはACPです。
ACPは「何かを最終決定する」ことではありません。その時の状況や
体調によって気持ちは揺れ動き、話し合いのたびに変化することがあっ
てもいいのです。大切なのは、みんなで話し合い考え続けることです。
「もしもの時」最終的な意思表示がなかったとしても、ご本人の生き方
や、たわいもない会話から見える価値観や優先順位、そして繰り返し行
われたACPをもとに決定されることに、みんなが納得するはずです。
ACPとか人生会議とか大げさに考えなくても自分の生き方・逝き方を
ばくぜんと考えている方もいるでしょう。自分のため身近な人のために
誰かに話をしていますか。何かに残していますか。
次回はスターティングノートのこと。