top of page

新潟市中央区西堀にある

内科・消化器医院です。

地域のみなさまに信頼される温かく質の高い医療を提供できるよう取り組んで参ります。

便秘のこと その2

前回は便秘の種類が機能性と器質性に大別されることを説明しました。

内服しているお薬や治療中の病気でも便秘になることがあるので、便秘

でお困りの方は、一度かかりつけの先生にご相談ください。


運動不足や筋力(特に腹筋)が弱っていると感じている方は、運動量を

増やすこと(歩いたり、階段を使う)だけで改善するかもしれません。

食事制限しているような方は、便の「かさ」となる炭水化物(ごはんは

食物繊維が豊富です)をしっかり取ることをお勧めします。

朝食を食べない方に便秘が多いという報告があります。便秘で困ってい

る方はバナナやおにぎり、シリアルなど少しでも朝食をとることが便秘

解消につながります。

ちょっと専門的な話になりますが、便が出る仕組みは「胃・結腸反射」

と「直腸・結腸反射」が関わっています。食べ物が胃に入ると、大腸が

反応して動き出し、便を直腸に送りだそうとします。便が直腸にたまる

と大脳にシグナルが送られ「便意」を感じ、大腸が便を排泄する運動を

起こします。朝食を食べて、しばらくして便意を感じてトイレに行き快

適かつ十分量の便を出すことが理想的ですが、便を出すタイミングは人

それぞれです。

毎日便が出ないことが便秘ではありません。たまに毎日排便するために

市販の刺激性下剤を飲んで、むしろ排便困難になっている方がいます。

刺激性下剤はたまに使用するには効果的ですが、常用することで大腸の

運動機能が低下し薬が効きにくくなることがあります。薬の量が増える

ことがあるため安易に市販の下剤を使用することはお勧めできません。

生活習慣や食生活で思い当たることがある方は、見直すだけで排便が順

調になると思います。

長くなったので、次回に下剤のお話しを。


庭に咲いているボケの花がやさしく、かわしらしい


bottom of page